日本酒が好きであれば、バーベキューやキャンプなど野外でも飲んで楽しみたいという方は多いのではないでしょうか。
そのような時ビールにはグラウラー、バーボンやウォッカならスキットルのような専用水筒がありますが、日本酒にもそのような水筒はあるのでしょうか。
この記事では日本酒を持ち歩く時は何に入れて運ぶのが適切なのかや、おすすめの持ち歩き用商品まで詳しく説明します。
日本酒を持ち歩く時の水筒「酒筒(さけづつ)」
日本酒は古来、竹製の容器に入れて持ち歩きをしていたようです。
奈良興福寺で3代に渡って書き継がれた日記「多門院日記」には日本酒の造り方についての記載があることで有名ですが、この日記には山に行く時に「酒筒」という竹製の入れ物に入れて持参したとの記録が残っています。
現在の酒筒は竹製ではありませんが、日本酒の持ち歩きがしやすい素材でさまざまな用途に応じて作られ、酒筒の文化を現在に伝えるだけではなくさらに進化しているのです。
日本酒を持ち歩く時におすすめの酒筒とは?
酒筒とは何かをご理解いただいたところで、おすすめの酒筒を3つご紹介します。
酒筒 Titanium(snowpeak スノーピーク)
スノーピークは日本酒の産地でもある新潟県燕三条市で1958年に金物問屋として生まれた会社です。
その後オートキャンプ用品のパイオニアメーカーとして、「野遊び(NOASOBI)」をテーマに世界発信を積極的に続けています。
酒筒 Titaniumはそんなスノーピークが日本の風景に合う日本酒を粋に持ち歩けるようにとの想いを込めて開発した日本酒専用の水筒です。
チタン製で重さは135g、気になる容量は540mlで、二合瓶(300~360ml)の日本酒なら少し余裕を持って入れられるサイズです。
また500mlの水筒が平均200g後半の重さなのを考えると、チタンを使ってかなりの軽量化に成功していると言えるでしょう。
チタンは軽量化に貢献しているだけではなく、断熱性や耐食性(腐食のしにくさ)も高いため日本酒の品質を落とさずに持ち歩くためにはぴったりの素材です。
またシングルウォール構造なのでアウトドアでは冷たい水に浸しておけば冷やすこともできます。
デザインは一見シンプルな一升瓶の形ですが、燕三条の金属加工職人の技術の粋を集めたプレス加工でその美しいフォルムを作り上げました。
日本酒を美味しく持ち歩くだけではなく、おしゃれに持ち歩くことができる酒筒 Titaniumはアウトドア派の日本酒党におすすめです。
酒筒 Titanium
セラヴィ オークボトル OAK BOTTLE
セラヴィ オークボトルは株式会社セラヴィが心や暮らしが豊かになるモノづくりをテーマに開発した、誰でも手軽にオークエイジング(お酒をオーク樽で熟成させたのと同じように寝かせて香りや味を移すこと)ができるボトルです。
最短では2時間で深い香りと味わいを日本酒に与えるので、持ち運んでいる間に寝かせれば外出先で飲みごろを迎えることができるのがセラヴィ オークボトルの大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
セラヴィ オークボトルはアメリカンホワイトオークで作られていてサイズはMサイズ(容量355ml、重量680g)Lサイズ(容量750ml、重量850g)の2種類から選べます。
Mサイズであれば日本酒の二合瓶(300~360ml)で大体ちょうど、Lサイズであれば四合瓶(720ml)が少し余裕を持って入れられるでしょう。
日本酒をただ持ち歩くだけではなく、外出先での味や香りにもこだわりたい方におすすめの水筒です。
セラヴィ オークボトル
Yumosmn スキットル ウイスキー ヒップ フラスコ
Yumosmn スキットル ウイスキー ヒップ フラスコは日本酒を注ぐ漏斗つきの便利なミニ水筒です。
2020年は「ポケトル」のヒットを皮切りに容量120ml程度のミニ水筒が流行っていて、近所への散歩用や机の上に置いても邪魔をしないサイズであることなどから女性を中心にさらに売れ続けています。
そのミニ水筒に漏斗で日本酒を入れて持ち歩けるようにしたのがYumosmn スキットル ウイスキー ヒップ フラスコというわけです。
サイズは容量60mlとミニ水筒の中でもとても小さく、ポケットに入れても邪魔にならないのがうれしいポイントと言えるでしょう。
ステンレス製なので金属特有の味が日本酒に移ることはなく、密封性も高いので品質を損ねません。
たまには遠出ではなく近場でのんびりとした時間を過ごしたいとき、Yumosmn スキットル ウイスキー ヒップ フラスコをお供にしてみてはいかがでしょうか。
Yumosmn スキットル ウイスキー ヒップ フラスコ
まとめ
日本酒は古くは竹製の「酒筒」に入れて持ち歩いていましたが、現在では専用水筒が発売され持ち歩きたい時間や用途に応じてさまざまに使い分けることができるのがわかりました。
居酒屋や宅飲みで日本酒を飲むのは楽しいですが、景色や空気の良い場所で日本酒を飲むのもまた違った楽しさがあると言えるのではないでしょうか。
ぜひ日本酒の水筒を上手に活用してアウトドアで飲む、普段とは一味違う日本酒を楽しんでみてください。
この記事を書いたライター
紫媛(さきひめ)
秋田生まれの日本酒大好きWebライター。
仲間においしい日本酒をすすめたり、行きつけのお店 の日本酒の仕入れの相談にのったりと楽しく日本酒とつきあっている。
最大のライバルは唎酒大会で優勝した父親。
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日本酒アドバイザー 宅飲家(たくのうち)の中の人
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