宅飲み初心者の方が日本酒を飲む時に心配するのが、二日酔いや悪酔いをしてしまうことではないでしょうか。
二日酔いや悪酔いは水を飲みながら日本酒を飲んだり、日本酒を飲むペースを落としたりすることでも予防できますが、オイルファーストなおつまみの食べ方も効果的なのです。
この記事ではオイルファーストとは何かから美味しいおつまみのレシピまで詳しく解説します。
二日酔いや悪酔いはなぜ起こるの?
二日酔いや悪酔いは医学的には自分のアルコール分解能力を超えてお酒を飲んだ時に起こる不快な身体症状のことを指し、翌日に現れるものを二日酔い、飲酒後数時間で現れるものを悪酔いと言うのです。
飲酒後アルコールはADH(アルコール脱水素酵素)の作用でアセトアルデヒドに、次にアセトアルデヒドはALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)の作用で酢酸と水に分解されます。
この分解の途中でアセトアルデヒドの血中濃度が高くなりすぎれば、悪酔いや二日酔いの症状が表れるということです。
オイルファーストとは?
オイルファーストとはお酒を飲む前に、おつまみとして油分を先にとっておくことを言います。
オイルファーストはなぜ二日酔いや悪酔い対策に効果的なのでしょうか。
飲酒後アルコールの95%は小腸で吸収されるため、できるだけ胃にアルコールをとどめておけばアルコールの血中濃度は急には上がりません。
アルコールを胃にとどめる時間を決めるのが一緒に食べるおつまみなので、胃での吸収時間が長い油分をお酒を飲む前にとっておけば二日酔いや悪酔いを防げるというわけです。
宅飲み初心者におすすめの日本酒に合うオイルファーストレシピとは?
では宅飲み初心者の方も簡単に作れて日本酒に合うオイルファーストのためのレシピを3つご紹介します。
タコのカルパッチョ
タコのカルパッチョはオリーブオイルを使うのでオイルファーストになることと、タコに含まれるタウリンが二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの代謝を促進することから日本酒の宅飲みにぴったりなおつまみと言えるでしょう。
手早く作れるレシピは次の通りです。
材料
- ゆでダコ 100g
- 新玉葱 1/4個
- ベビーリーフ 適量
- バジル 適量
- 塩(マジックソルトでもOK)
- オリーブオイル 適量
- ベビーリーフを洗ってお皿の上にきれいに飾り、その上に刻んだ新玉葱を重ねる
- 薄くスライスしたゆでダコを乗せて、塩、オリーブオイル、バジルをお好みでかけて完成
魚介類は日本酒でさらに味わいが深くなるため、宅飲みで美味しいおつまみにこだわりたい方にもおすすめです。
トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼ
トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼは乳脂肪+オリーブオイルでオイルファーストになることと、トマトに含まれるクエン酸が胃を保護し、リコピンがアセトアルデヒドの働きを抑制することから二日酔いと悪酔い対策に効果的と言えます。
日本酒ではなくワインに合うおつまみなのではないかと疑問を抱かれる方もいらっしゃるでしょうが、カクテルのレッドアイのビールを日本酒に置き換えるというレシピがあり、トマトと日本酒は実は相性が良いのです。
チーズは日本酒と同じ発酵食品なので、相性の良さは言わずもがなといったところでしょう。
手軽に作れるレシピをご紹介します。
材料
- モッツァレラチーズ 1個
- トマト 1個
- オリーブオイル 適量
- バジル 適量
- 塩こしょう 適量
- レモン汁 適量
- トマトとモッツァレラチーズを太めにスライスし、交互に並べてきれいに盛り付ける
- オリーブオイル、バジル、塩こしょう、レモン汁をボールに入れてよく混ぜる
- 全体に②の調味料をまんべんなくかけて完成
宅飲みでは軽めのおつまみが食べたい方におすすめです。
豚キムチ
豚キムチが二日酔いや悪酔いに効くというのを意外に感じられる方も多いかもしれません。
しかし油で炒めるためオイルファーストになること、豚肉に含まれるたんぱく質が胃の粘膜を保護すること、キムチに含まれているナイアシンがアセトアルデヒドを分解してくれる作用があることから宅飲みで二日酔いや悪酔いを防ぐのに適したおつまみと言えるのです。
簡単に作れるレシピは次の通りです。
材料
- 豚肉 200g
- 玉葱 1/2個
- キムチ1パック
- もやし1/2袋
- にら 1/2束
- ごま油 適量
- ダシダ 1袋
- 玉葱を刻んで炒める
- 豚肉を加えて炒め、ダシダを加える。
- もやしとニラ、キムチを加えて炒め、火が通ったら完成
宅飲みでも日本酒に合わせてしっかりと食事をしたい方におすすめのレシピです。
まとめ
宅飲みで日本酒を飲む時、二日酔いや悪酔いを防ぐには、おつまみでオイルファーストを心がけさらに二日酔いや悪酔いに効く成分が含まれる食材と合わせるとより効果的であることがわかりました。
宅飲みで日本酒とともにより楽しい時間を過ごすためにも、おつまみにオイルファーストの考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたライター
紫媛(さきひめ)
秋田生まれの日本酒大好きWebライター。
仲間においしい日本酒をすすめたり、行きつけのお店 の日本酒の仕入れの相談にのったりと楽しく日本酒とつきあっている。
最大のライバルは唎酒大会で優勝した父親。
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日本酒アドバイザー 宅飲家(たくのうち)の中の人
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