「上善如水」(じょうぜんみずのごとし)という言葉は老子が最善の生き方を水に例えて語った言葉として有名ですが、この言葉を冠した日本酒があるのをご存知でしょうか。
この記事では上善如水とはどのような日本酒なのかから美味しい飲み方まで詳しく解説します。
2021年最新→12ヶ月の上善如水|白瀧酒造 株式会社
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上善如水(じょうぜんみずのごとし)とは?
上善如水とは新潟県南魚沼郡湯沢町にある安政2年(1855年)創業の白瀧酒造株式会社が造っている日本酒のブランドの1つです。
白瀧酒造株式会社の酒造りの方針、「柔軟でしなやかな姿勢で、水のようにピュアな酒造りを目指す」を体現した日本酒として国内だけではなく、海外でも広く親しまれています。
上善如水に使用される水は世界有数の豪雪地帯である新潟県越後湯沢で、春の雪解け水がおよそ50年かけて清冽な地下水となったものを敷地内の3つの井戸から汲み上げて使用しています。
この水こそが水の如しと言われる酒質を決定づけ、世界中の人に愛される日本酒造りの原点となっているのです。
老子の言葉「上善如水」とは?
“上善如水”とは、中国の哲学者である孔子の言葉で、「最も上善なものは、水のように柔和である」という意味です。
この言葉は、人と人との関係や、人と社会の関係で、優しく、柔和であることが大切であるという意味が込められています。また、水は、決して形を変えず、周りを流れるように、自分自身を押しつけず、周りの人や状況に応じることができるとされています。
この言葉からは、人と人との関係や、人と社会との関係で、優しく、柔和であることが大切であるということが伝わってきます。また、自分自身を押しつけず、周りの人や状況に応じることができることが、上善であるとされています。
宅飲みで美味しいおすすめの上善如水とは?
上善如水(じょうぜんみずのごとし)にはさまざまな種類がありますが、四季を愛する日本人らしい楽しみ方をするなら月替わりで楽しめる「12か月の上善如水」が特におすすめです。
季節や旬を楽しんでほしいという社長の発案のもと、毎月行われている企画ミーティングの中でアイデアを練り、その年の「12か月の上善如水」が発売されます。
購入は毎月届く定期便がありますが、オフィシャルショップで単品でも届けてもらえるのがうれしいポイントです。
2020年最新の「12か月の上善如水」の特徴とおすすめの飲み方をご紹介します。
①睦月(1月)上善如水 純米大吟醸
2021年1月の限定酒「上善如水 純米大吟醸 越淡麗 原酒」発売のお知らせ
原酒(日本酒度-2、酸度1.3、アルコール度16%)
新潟のオリジナル酒造好適米「越淡麗」を45%の精米歩合(米を削る割合で数値が低いほどたくさん削られている)で100%使用した純米大吟醸酒です。
越淡麗は丈の長い品種なので稲が倒れてしまいやすいなど栽培に手がかかりますが、粒が大きく精米歩合の低い大吟醸酒の精米に耐えられる優れた酒米なのです。
原酒ですが辛すぎない自然な味わいのため、涼冷え(15℃程度)で飲むのがよいでしょう。
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Amazonでは原酒の出品が少ないようですね。検索して見つかったらラッキーかもしれません。
②如月(2月)生酛にごりの上善如水
純米(日本酒度-60、酸度2.1、アルコール度8~9度)
低アルコールのにごり酒で酸度が高いことから乳酸菌飲料と味が近いとよく表現されます。
おすすめの飲み方はアルコールを添加せず味が変わらない純米酒であることと甘味が強いことから日本酒のシャーベットです。
冷蔵庫で24時間、冷凍庫で1時間半ほど冷やすとできあがるので飲みたい時間から逆算して冷やしておきましょう。
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③弥生(3月)花見酒の上善如水
純米吟醸(日本酒度±0、酸度1.6、アルコール度16~17度)
淡麗辛口に分類されるものの、桜にふさわしくほんのり米の甘さを感じます。
穏やかな味わいなので味をしっかりと感じ取ることができる冷や(20℃~25℃)で飲むのがおすすめです。
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④卯月(4月)新緑の上善如水
純米(日本酒度-70、酸度2.4、アルコール度8~9%)
キウイ由来酵母で発酵させた珍しい日本酒です。
数値だけ見ると濃厚甘口に分類されるのですが、実際はすっきりとした甘酸っぱい味わいが不思議な日本酒と言えるでしょう。
花冷え(10℃前後)に冷やして香りを立たせ、デザートとして楽しむのがよいでしょう。
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⑤皐月(5月)上善如水 純米吟醸 山廃仕込み
SPARKRING DRY TYPE(日本酒度-12、酸度2.3、アルコール度13~14%)
女性向けに甘めのスパークリング日本酒が多く開発される中、硬派に甘すぎないスパークリング日本酒を目指して造られました。
アルコール度と日本酒度が従来のスパークリング日本酒とは一線を画した高さなのもその姿勢が現れていると言えるでしょう。
雪冷え(5℃前後)でさらに甘さを抑えて飲んでみてはいかがでしょうか。
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⑥水無月(6月)上善如水 SPARKRING SAKE SUMMER LIMITED
SPARKRING SAKE SUMMER LIMITED(日本酒度-50、酸度4.0 アルコール度8~9%)
スパークリング日本酒らしい甘味と酸味を持ちながら、華やかな香りを持つのが特徴的な日本酒です。
せっかくの香りを楽しむためにも花冷え(10℃前後)に冷やして飲んでみましょう。
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これもAmazon出品が少ない品です。
⑦文月(7月)上善如水 純米 原酒
原酒(日本酒度+12、酸度1.5、アルコール度18~19%)
原酒らしい味と辛さがしっかりとありながらも後味はすっきりとして飲みやすい日本酒です。
アルコール度数が高めなので、日本酒:水=8:2で割る水割りで飲むと美味しいでしょう。
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⑧葉月(8月)上善如水 純米 はちみつ由来酵母
純米(日本酒度-70、酸度2.0、アルコール度8~9%)
越後湯沢で取れたはちみつから抽出した酵母で発酵させた日本酒です。
とろりとしたまろやかな味わいと優しい甘さを楽しめる涼冷え(15℃前後)で飲んでみましょう。
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⑨長月(9月)ひやおろしの上善如水 純米吟醸
純米吟醸(日本酒度±0、酸度1.5、アルコール度16~17%)
「ひやおろし」とは春に火入れした日本酒を秋まで熟成させ、出荷前に2度目の火入れをせずに出荷する日本酒で、熟成し旨味が増すのが特徴です。
酸味があまり強くないのと熟成した味わいを感じるため人肌燗(35℃前後)で楽しんでみましょう。
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⑩神無月(10月)月見酒の上善如水
純米大吟醸(日本酒度+2、酸度1.5、アルコール度15~16%)
ふくよかな味わいと純米大吟醸酒らしい華やかな香りがお月見に似合う日本酒です。
一口含めばふわりと広がる吟醸香を大切に味わうためにも、花冷え(10℃前後)で楽しむことをおすすめします。
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⑪霜月(11月)新米新酒の上善如水
純米吟醸(日本酒度+4、酸度1.7、アルコール度16~17%)
新酒で火入れをしていない生酒でありながら雑味がなく、クリアな味わいが特徴的な日本酒です。
冷やしすぎず花冷え(10℃前後)にすると、新酒らしい美味しさが楽しめるのではないでしょうか。
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⑫師走(12月)にごりの上善如水
純米吟醸(日本酒度+4、酸度1.7、アルコール度17~18%)
にごり酒は甘いというイメージですがそれを覆し、まろやかでありながら後味のキレが良いのが個性的な日本酒です。
甘さを抑えて雪冷え(5℃前後)で楽しむのも良いアイデアではないでしょうか。
にごりの上善如水 純米吟醸
まとめ
上善如水(じょうぜんみずのごとし)は古くからある酒造会社で造られたブランドでありながら、水のように柔軟に新しい味の日本酒の開発に取り組み、伝統を守りながらも時代のニーズに合った日本酒が多数ラインナップされているのが特徴的だとわかりました。
個性的で珍しい日本酒を試してみたい方は、ぜひ一度飲んでみてください。
この記事を書いたライター
紫媛(さきひめ)
秋田生まれの日本酒大好きWebライター。
仲間においしい日本酒をすすめたり、行きつけのお店 の日本酒の仕入れの相談にのったりと楽しく日本酒とつきあっている。
最大のライバルは唎酒大会で優勝した父親。
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日本酒アドバイザー 宅飲家(たくのうち)の中の人
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